攻め合いというのは、言い換えると、手数の争いと言えます。自分の手数が相手より上回るように双方、最善を尽くす。そして、最善を尽くした結果、上回ったほうが必ず勝ちになります。となれば、そこで、何が最も必要なことかは、おのずと見えてくるでしょう。相手のダメの手数を縮めることと、自分のダメの手数を伸ばすことですね。この第3条『手数を縮める』と次の第4条『手数を伸ばす』が、攻め合いにおいて、最も大切な原則になります。
ここでは、いくつか代表的な『手数を縮める』手筋を紹介していきます。手数を縮めることを理解する=手数を縮める手筋を身に付けると思っていいでしょう。
その1 ホウリコミで手数を縮める
最初のダメの状態、黒は3。これは、白がどう打とうが変わらない。しかし、白のダメの数は、黒の打ち方で変わる。
その2 ハネ継ぎで手数を縮める
最初のダメの状態、黒は3に対し、白は4。普通に攻め合っては、黒の負けは明らか。
その3 ツケで手数を縮める
最初の段階で、手数は、ともに3。しかし、白は、隅に近いだけに、黒が下手な攻め方をすると、簡単に白の勝ちになってしまう。
手数を縮める手筋は、石を取る手筋と似てる場所もありますが、全然別のものです。また、これらの手筋を身に付けるためには、やはり数多くの問題に挑戦してみることが大切ですね。