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11/09

私の終盤どこがいけませんか?

8級の人の3子局対決。序盤から中盤にかけて、見た目にも圧倒的リードだったので、安全にいこうとし過ぎて、うっかり中央に白地を作られてしまいました。ちょっと割って入れば、楽勝だったはずなんですけど。
しかし、中央に白地を作られた時点でも、まだ有利なはずでした。ところが、終局をむかえてみれば、5目差負け。一石碁で負けるという最悪の碁になってしまいました。(+_+) 
なお、ヨセのことですので、あげ石も問題になるため、都合上、一手目から再生しますが、黒134手目以降のお話ということでお願いします。

再生の途中、あるいは再生後に実際に自分の置きたい所に石を置いていくこともできます。ただし、そうすると再生の内容が変わってしまうので、もとの手順を見たいときは、Resetボタンを押して下さい。

 


このテーマに関する過去の研究掲示板でのゲストの方の発言(19件)

⇒ こちら

↑上のリンクをクリックすると、新しいウィンドウが開きます。以前の研究掲示板より、関係ある発言だけ拾いました。ある程度、棋力のある方で時間がある方なら、僕のまとめたものよりゲスト方の文章から直接、感じとったほうがためになると思います。僕のまとめたものは分からなくて省略している部分も多いし。(^_^;)


《ヨセ用語の基礎知識》

最初に私はヨセが大変、苦手なので、本を読んでまとめて、とりあえず分かった気分になってみました。(^_^;)

【1】 ヨセの分類について

まず、大きさの点に着目すると、次の2つに分けられます。

大ヨセ

後手で10目以上の大きさの手というのが目安。ただ、眼形の根拠にかかわる手は、それ以下でも大ヨセとする。

小ヨセ

後手で10目以下の大きさの眼形に響くことのないヨセ。

そして、さらに、それぞれを5つに分けることが出来ます。

両先手 黒、白、どちらが打っても先手になるヨセ。格言に両先手逃がすべからずというものがある。これを逃すようでは勝負に勝つことは出来ない。重要度 ◎
片先手 黒、白、どちらか一方の先手のヨセ。これも価値が高い。特に大きい片先手は、すぐにも打ちたいところ。先手だからといっていつまでも保留していると、相手に下の逆ヨセを打たれて損をする。重要度 ○
逆ヨセ 保留されている片先手の権利を後手ながら封じるヨセ。大きい片先手を封じた場合は、後手といえどもかなり価値は高い。ただし、打つ時期が難しい。重要度 ○
両後手 ごく常識的なヨセ。白、黒、どちらから打っても後手になるヨセ。多少、大きくても必ず後手になってしまうので、価値は低い。重要度 △
ダメヨセ こんなヨセはありません。僕が勝手に命名しました。本人が得をしてるつもりで打っているのに、実は結果的にダメを詰めているだけだったという本当にダメなヨセ。(?)当然、価値なんかありません。一手パスをしているのと同じですから。あえていうならマイナスの価値があると言えるでしょう。(笑) 重要度 ×

【2】 ヨセの順序について
 

  1. 大ヨセと小ヨセでは当然、大ヨセが優先。大ヨセが残っているのに小ヨセを打っていると即負けに繋がります。しかし、その手が大ヨセがどうかの判断が難しい。(私には分かりません。(^_^;) )
  2. 先手、後手の点でいえば、価値の高い順、両先手、片先手、逆ヨセ(片先手より逆ヨセが優先する場合もあり。)、両後手となります。

【3】 このヨセは何目か?

強い人は、一目見て、この手は何目の大きさか分かるらしい。いろんな形を見て暗記するしかないでしょう。(そんだけ。) 

【4】 ヨセの手筋について

本に書いてあるこの手は何目というのは、全て手筋を駆使した場合を含める最大限の話なので、これを知っているのと知らないのでは、目数は変わってきます。従って重要なのですが、難しいです。(^_^;) 詰碁の問題を多く解くことによって覚えることが出来るらしい。

【5】 形勢判断について

ヨセに入る段階で必要な自分の地合と相手の地合を目算して、どちらが優勢か判断すること。これも必要なことですが、出来るようになるには訓練が必要。算数の苦手な人にはつらい作業。見込みも計算に入れるので、升目を1目ずつ数えるだけではダメ。(当たり前ですか。それに時間もめちゃめちゃ、かかるし。。)

以上をふまえて検討に入りたいと思います。(^_^;)


研究手順1

烏鷺さん、panda3kさん、みんみんさん、あさださん、makoさんありがとうございます。皆様に私のヨセについて気づいた点を指摘して頂きました。

この時点のあげ石  3  1 です。

 

 結論としては、序盤でG1の両先手の手を打てずに結局、逃したところ、また、いいなりの手、受けるべきところを受けない、ダメヨセが多かったところがよくなかったようです。(結局、悪いところばっかりでした。(^_^;) )


研究手順2

下記のヨセの大きさの算出法で気になるヨセについて検討してみました。

-------《ヨセの大きさの算出法》-------

makoさんに伝授して頂きました。かなりややこしいのですが、これをマスターさえできれば、ヨセの力がグンとUPすると思われます。

1. まずは、黒からヨセた場合の想定図を作ります。
2. 次に、同じ局面で、白からヨセた場合の想定図を作ります。
3. 最後に、この1と2の想定図を比較して、その差がこのヨセの大きさ(何目か?)になります。

さらに、これらの想定図を作るには、2つの原則があります。これも知っておかなければなりません。特に2番に注目して下さい。

  1. のちに片先手の寄せが残る場合には、この後も先手側がヨセるものとして、その変化を先手側の権利として付け加えます。
  2. のちに両後手の寄せが残る場合には、この後、白、黒、どちらから手にするのか分かりませんので、双方から打つ確立をそそれぞれ、50%ずつと考えて、双方がそれぞれ手にした場合の平均となる図を割り出します。(難しいですね。(^_^;) )

言葉だけで説明すると以上なのですが、これだけでは難しいので、ヨセの大きさを算出するのに基本となる形を例にとって、この形の大きさを実際に割り出してみることにします。上辺、左辺、下辺、右辺の順に見ていって下さい。

 

 よって、黒からヨセた場合、3目。白からヨセた場合、3目。ゆえに、この形のヨセの大きさは、6目と計算されることになります。(ちなみに私はやっとで理解できました。(^_^;) )以下、この算出法によって、3つのヨセを計算します。

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1.S4の手の大きさについて  

 例題をあげておいて、いきなりで申し訳ありません.。私も知らなかったのですけど、この個所のヨセの大きさの計算は、上記の方法では、難しいです。
 実は、ヨセの計算法には2種類あって、1つは、上記の『見合い計算法』、そして、もう一つ『出入り計算法』というのがあります。私は、前者のほうが分かりやすいと思い、しかも、これで全ていけると思っていたのですが、そうではありませんでした。見合い計算法は、その過程で、どうしても、釣り合いのとれる所で、仮定の線引きを考える必要があるんですが、このケースのような場合には、その線引きが簡単ではありません。したがって、このヨセは、出入り計算法で計算したほうが分かりやすそうです。ところが、その方法は、僕はまだ勉強中なので、今回は、結果だけを記させていただくことにしました。 あっ。それから・・・。実は、ヨセの計算法は、出入り計算法が用いられることのほうが一般的でした。(^_^;) あ〜。勉強し直し。し直し。

結論:S4の大きさは、7目弱(6.5目〜7目の間)です。

どうやって、この数字が出てきたのか?興味のある方は、研究の掲示板の方へどうぞ。ただし、かなり複雑ですので、覚悟して下さい。(笑)
makoさん、あさださん、ありがとうございました。

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G1の両先手の大きさについて

左下隅 / 白から打った場合
右上隅 / 黒から打った場合

結論:やはり、G1のハネツギは、先に打ったほうが無条件で4目を得しています。

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O18の手の大きさについて

左下隅 / 白から打った場合
右上隅 / 黒から打った場合

 

makoさん、Ttさんありがとうございます。このヨセについては、お二人のご意見が大変、参考になりました。

結論:O18の手は、7目の価値のある両先手のヨセでありますが、白からここをヨセると黒からヨセた場合より、6目も多くなるため、黒にとっては、逆ヨセ気味でもある、大変、大きいヨセであったようです。


研究手順3

あさださんありがとうございます。
私はこのテーマを通して改めてヨセ(特に大ヨセ)って難しいと再認識しました。でも、それは、私だけでなく、プロの方にとっても難しい問題なのらしいのです。(どおりで、分かりやすいヨセの本がないと思った。。)
それで、今回、あさださんだけが、充分に検討して下さった上で、あさださんなりの最善と思える手順を考えて下さったので、ここに発表しようと思います。ただ、解説は私には理解しがたいものでしたので、それは省かせて頂きました。従って、私と棋力が変わらないくらいの方は、まぁ、名局鑑賞でもするつもりでご覧下さい。(笑)

この時点のあげ石  3  1 です。


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