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第1条 外ダメから詰める

攻め合いの基本原則でも、最も基本的で大切なものと言えるのが、この『 外ダメから詰める 』でしょう。これは、特に人から教えてもらったり、本で勉強しなくても、ある程度、実戦をこなしている人なら誰でも、自然に身についている知識だと思います。よって、これは、おしまい。と、いきたいところですが、なんか書かないと格好がつかないので、(笑) 実戦経験の少ないホントの初心者の方が見てると仮定して、少し書き綴ってみます。

以下の図は、ある攻め合いの図。

問題図

黒の4子と白の4子が攻め合っているわけですが、双方のダメの数は、お互い3個。ということは、順当に攻め合ったら、先に打ったほうが絶対、勝ちになるはずです。
 ちょっとやってみましょう。上辺図は、黒から打った場合。下辺図は、白から打った場合です。

説明図1

このように、囲碁は交互に打つものですから、ダメの数が同じならば、当然、先に打ったものが勝つのが道理です。しかし、これは、外ダメから詰めるという原則を守った上での話。この図には一つ、他のダメと違う性質のダメがあるのが分かるでしょうか。13路盤の図で言うと、H13の点です。このダメは、黒と白の共通するダメになっています。

こういうダメのことを通常の外側のダメを外ダメというのに対して、内ダメと言って、区別しています。まぁ、呼び方は、どうでもいいのですが、問題は、この図、内ダメから詰めると、先に打っても勝てなくなっています。今度は、それを確認してみましょう。

説明図2

ダメの数が変ったわけではないのに、内ダメから詰めると、なぜ先に打っても負けてしまったのでしょうか。理由は簡単です。内ダメは、双方、共通のダメという性質を持っていますので、相手のダメを詰めると同時に、自分のダメをも詰めてしまっているからです。言い方を変えれば、自殺行為だったわけですね。

このように、攻め合いにおいて、外ダメから詰めるということは、とても大切なことなのです。もっとも、ダメの数に差がある場合ならば、どこからダメを詰めても勝てるわけですが、その場合でも、やはりダメを詰めるときは、外ダメから詰めるようにしましょう。そのほうが間違いはありませんし、日頃からそういう習慣をつけておかないと、ぎりぎりの攻め合いの時にも、その癖が出ないとも言い切れませんから。

最後に一つ問題を。この形は、黒から先に打っても、白から先に打っても、セキになるのが正解です。内ダメが2つあるからと、内ダメから先に打つと、負けてしまうのも確認してください。あえて手順は示さないでおきます。分かりますよね。

問題図
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