Mr.Kの悩める囲碁日記 >悩みカレンダー2002年度分 >
03/31 | この分かれは黒のゆるめすぎ? |
2段の方に打って頂いた5子局です。序盤、右下隅、常套手段の一間トビ受けを挟む形にされました。ここで僕が打った手順が、悪くはなりませんでしたけど、何か、とても白に楽をされてしまったような気がするのです。この対局、最終的に3目差で負けてしまったので、どうも、ここがいけなかったような気がして。黒はどう打つところだったのでしょうか?
再生の途中、あるいは再生後に実際に自分の置きたい所に石を置いていくこともできます。ただし、そうすると再生の内容が変わってしまうので、もとの手順を見たいときは、Resetボタンを押して下さい。 |
こちらのテーマは、あさださん、みんみんさんよりご意見頂きました。ありがとうございます。
このテーマは碁盤掲示板の親記事番号115 (リンク先は新しいウインドウで開きます。)で検討を行っています。
研究手順1 |
実戦手順で一番の悪手だった手は、黒14からの割継ぎにあったようです。こちらは、みんみんさん、あさださんより教えて頂いた手順ですが、
これをテーマの実戦譜の最終図と今一度、比べてみます。
この2つの図は、両方とも黒20まで。つまり、盤面の石数は、両方とも同じなんです。しかし、どちらの図がいいか、その差は歴然ですね。
実戦譜の黒14の割継ぎが悪いわけは、そのあと後手を引いてしまったということもありますが、黒10の石がほとんど働きのない石になっている点が非常に良くない。図を見ると分かると思いますが、後の図のほうは、壁に黒10の石がただくっついていると感じです。
序盤の布石では、全体の石数が少ないのですから、地がどうとか考えるより、それぞれの石が目一杯、働いているかどうかの方が大事です。全ての石が石数通り、あるいは、それ以上の働きをしていれば、少なくても布石において相手より不利になることは絶対に考えられません。
というわけで、この黒10の役立たずの石を作ってしまった、実戦譜の黒14の割継ぎは悪手なのでした。
研究手順2 |
次に、実戦譜、黒8の二間バサミに対しての、白9のスベリについて。
この手は、どうやら悪手のだったようです。その理由は、みんみんさんによりますと、
@ 白は、強い石から動いている。
A 黒の一間ビラキは、すそ開きなのに、それを荒している。
よって、実戦譜では、白9のスベリのあと、N5とコスんだわけですが、この手は、悪手ではありませんが、白の悪手を見逃したぬるい手ではあったようです。
では、黒はどう打てばよかったのか?
以下は、みんみんさんに教えていただいた手順です。
このあと、下辺の白は、下手に動けません。動けば、周りの黒が固まって、黒、必勝となりますから。よって、この図は、すでに黒、優勢の局面となっています。
上の図で、もし、黒のツケに対して、白がハネずにひくようですと、こちらの図。
なお、モタレ攻めとは、ただ単にはさんだりしても攻めがうまくいかない時に、あらかじめ攻めたい石が逃げるだろうと思われる方面の石にツケを打ち、援軍を作り、遠巻きに攻めていく手法です。ツケに手抜きはほとんどの場合、出来ないので、攻めの手法としてはかなり有力なものです。