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 布石の本 現在の登録数 15冊

 布石の本は、初級、中級者向けというのはあんまり出てないけど、上級者から有段者以上の人向けには、割とたくさん出ている。僕も布石を研究するのは好きなので、結構、持ってます。しかし、そのうち、役にたってるのは、わずか数冊なので、もっと考えて買えよと思われそうだけど。(^_^;)

題名:よくわかる囲碁 序盤の打ちかた

初心者向き

よくわかる囲碁 序盤の打ちかた―ツギかたヒラキかたの急所

出版社:新星出版社 著者:小川誠子
価格:1,000円 発行日:1999/11/25

 この出版社、実用書としては有名だけど、囲碁の本なんて、ほとんど出していないんですけどね。しかし、この本は名著。19路盤における序盤50手くらいまでの布石の基本となる考え方を分かりやすく丁寧に初心者の人でも読めるように書き記した本。とにかく、19路盤をこれから始めようと思っている人には、お薦めの一冊です。僕がこの本を始めて読んだ時、ホント感動しましたね。なにせ、相手の布石なんて全く見てなくて、自分の陣地を囲うんだぁと狭いところをせっせと囲んで、喜んでいた頃だったから。(笑) 僕に初めて、布石にもちゃんと意味があったんだなと意識させてくれた本でもあります。

題名:すぐ打てる地の囲い方

初心者向き

すぐ打てる地の囲い方

出版社:日本棋院 著者:日本棋院編集部
価格:500円 発行日:1985/05/01

 この本は、全般の本とどちらに分類しようか迷ったのだが、一応、地の囲い方がメインとなっているようなので、布石の本に入れた。内容的には、入門書にちょっと毛が生えた程度のもの。布石の本と書いたけど、戦型の説明をしてあるのではなく、よいヒラキはどうとか、地を守りながら攻めると得だとか・・・。まぁ、要するに上記の序盤の打ち方を読んだような人には、全く無価値な本です。僕はもしかしたら、役に立つこと書いてあるんじゃないかという淡い期待のもと、購入して、見事に裏切られたという感じ。

題名:よく分かる布石の基本

初級者向き

よく分かる布石の基本

出版社:日本棋院 著者:大竹英雄
価格:500円 発行日:1994/04/15

 この本は、すぐに打てる地の囲い方と内容は、ほとんど同じ。いや、同じことを著者に大竹先生を据えて、わざわざ少し難しく書いてあるという感じで、いいところ全くなしの本。日本棋院が本を少しでも買わせようという魂胆がみえみえ。こんな内容のない本、売るなよな。大竹先生も、こんな本の著者にされてかわいそう。どう見ても、大竹先生は、ただ名前だけ貸しただけように思える。

題名:新・早分かり 布石小事典

初級者〜

新・早わかり 布石小事典

出版社:日本棋院 著者:日本棋院編集部
価格:864円 発行日:2000/05/25

 この本は、なかなかよろしい。一般的に打たれている布石の型(三連星とか中国流とか)を序盤数手の簡単な解説だけして、たくさん紹介している。まさに布石の簡易事典という感じで便利です。今でも、時々見ますね。初級者と書いたけど、その後もずっと使えます。ただ勘違いしないで欲しいのだが、この本を見ても、布石がうまくなるわけではないです。どういう布石があるのかなというのが分かるだけ。

題名:強くなる布石の心得

中級者向き

強くなる布石の心得

出版社:日本棋院 著者:大竹英雄
価格:600円 発行日:1985/12/01

 布石のポイント(この本では心得としている)を20項目あげて、それぞれにつき、わりと分かりやすく解説している本。まぁ、悪い本ではないのだけど、この程度のことなら、全般の本で紹介した級位者のための本筋の打ち方に全部出てる。よって、僕には、全く役に立ちませんでした。

題名:囲碁布石集

上級者〜

囲碁布石集

出版社:山海堂 著者:橋本宇太郎
価格:893円 発行日:不明

 囲碁布石集とあるが、主に小目の布石を主とした布石の問題集。これ、僕が中級者ぐらいの時に買って、読みやすいので、おっ、これは、と最初は思ったけど、結局は、あんまり役に立たなかったな。読みやすいと理解できることは違う。特に布石に関しては、それが顕著。だいたい、この本、僕が、今、やっても分からない問題がたくさんあるんですよね。僕の今の考えでは、布石の本は、ホントの基本的な本以外は、初段寸前というレベルくらいになるまで必要ないと思う。よって、この本、上級者〜に分類した。まぁ、値段が安くて、コミックサイズの本だから、暇な時、ぼ〜っと眺めるつもりなら、中級者以下の人でもいいか。でも、小目の布石ばっかだよ。なお、この本、かなり前に発売されて、それから何回か内容をそのままにして、新しく作り直し、発売というのを繰り返しているようで、初版の発行日は分からなかった。

題名:方向感覚を磨く ポケット布石100

上級者〜

方向感覚を磨く―ポケット布石100

出版社:日本棋院 著者:日本棋院編集部
価格:800円 発行日:1995/02/10

 この本も布石の問題集。この本も小目の布石の問題ばっかりのような気が。本の性質とレベル的には、上記の囲碁布石集とほとんど同じ。よって、暇つぶしにぼ〜っと眺めるつもりなら、中級者ぐらいからでも、いいんじゃないかという本。

題名:基本布石事典【上】

上級者〜

基本布石事典〈上巻〉星の部

出版社:日本棋院 著者:林海峰
価格:2,200円 発行日:1996/09/10

 プロで実際に打たれた星の布石の棋譜を分類してまとめた本だが、この本、あんまり使えません。僕は、この本を中級者の時に買って、今は、あんまり役に立たないけど、将来、絶対、役に立ちそう。いい本を買ったと勝手に喜んでいたが、初段になった今になっても、ほとんど役に立ってないんだよね。まず、第一に、解説が非常に分かりにくい。内容が難しいので分かりにくいのではなくて、解説の加え方がおかしいので分かりにくい。 もうちょっとポイントを絞って解説をすればいいのに、狭いスペースで、なるべく広く浅く、たくさんの解説しようとしているので、どれもこれも実のないものになっている。次に、メインに扱ってる棋譜が古い。(主に、昭和30、40年代) 定石の選択からしておかしいのばっかなんだよね。そして、もう一つ。僕には、これが一番問題なんだが、白番が二連星のものがほとんどない。星の布石の本なのに。少しは考慮してくれてもいいんじゃないの。よって、この本は、今もずっと本棚の隅に押しやられている。

題名:強くなる布石感覚

上級者〜

強くなる布石感覚

出版社:日本棋院 著者:大竹英雄
価格:600円 発行日:1994/04/15

 この本は、まぁまぁかな。値段も安いし。よく実戦で使われる布石の戦型、13パターンについて、序盤の着手、せいぜい30手くらいを簡単に説明した本です。同じく日本棋院の布石小事典と同じように簡易布石事典として使えますね。それ以上は、望めませんが。

題名:布石の絶対感覚

上級者〜

布石の絶対感覚

出版社:河出書房新社 著者:石田芳夫
価格:1,300円 発行日:1998/06/25

 上記の強くなる布石感覚をちょっとだけ深く掘り下げた感じの本かな。この本も、簡易布石事典として使えるでしょう。その程度の本です。だいたい本のタイトルも似てるでしょ。

題名:流行布石の解明

初段〜

流行布石の解明

出版社:誠文堂新光社 著者:李昌鎬
価格:1,800円 発行日:2000/11/21

 この本は素晴らしい。今、盛んに利用中。わりと最新型のプロの布石の序盤の構想を結構、分かりやすく解説した本。ただし、分かりやすくと言っても、内容のレベルが高いので、級位者だとなんとなく分かったような気になるかもしれないが、実際、ほとんど役に立ちません。実は、僕は、この本、だいぶ前に買ったんですが、この本のよさが分かってきたのは、初段になった、ここ最近なんですね。

題名:布石大事典

初段〜

布石大事典

出版社:日本棋院 著者:日本棋院編集部
価格:23,301円 発行日:1989/12/15

 まさに最強の布石の本。値段も最強。(笑)プロの実戦で現れた布石を徹底的に細かく分類してまとめた本。それぞれの棋譜につき、いくつかのポイントになるところの解説もついている。これも結構、分かりやすい。棋譜は残念ながら、ちょっと古いが、基本布石事典よりは、かなり新しいし、仮に不備な点があったとしても、それは最近の布石の本を読めばすむことなので、特に不満を感じたこともない。限られた時間の中で、布石をとことん研究しようと思うと、これ、どうしてもいるんですよね。同じ戦型ばかりの棋譜をたくさん集めてくるのって結構、大変だから。僕は、図書館で、約4ヶ月、延長で借り続け、これはまずいなぁと思って、ついに諦めて、中古で買いました。なお、本格的に布石の研究をしようと思っている人でなければ、この本はお薦めできません。ぼ〜っと眺めるだけでは全然、役に立たない本だから。まぁ、高いから、そんな人じゃないと買おうとも思わないか・・・。

題名:基本布石事典【下】

初段〜

基本布石事典〈下巻〉小目の部

出版社:日本棋院 著者:林海峰
価格:2,200円 発行日:1996/09/10

 上のほうで紹介した基本布石事典の下巻。この本は、小目の布石版。僕は、現段階、小目の布石のことについてあんまり知らないので、この本を見てもさっぱりで、評価は、まだ下せないが、この本なら少しは役に立つんじゃないかなと思ってる。まだ分からないですけどね。初段〜としたけど、3段〜かも。

題名:21世紀の碁 第5巻

初段〜

21世紀の碁〈第5巻)

出版社:誠文堂新光社 著者:呉清源
価格:4,000円 発行日:1998/10/06

 前に囲碁日記で、級位者には悪書にしかならないと書いた呉清源の本。でも、ある程度、自分の布石感を身につけたレベルの人にとっては、扱ってる棋譜も結構、新しいし、ほう、こんな考え方もあるのかという目で見れるので、面白い本です。呉清源先生は、足が速い、つまり、スピード感があり、それでいて、地に辛いという碁を打ちます。その感じが本にも随所に出てますね。で、この5巻は、主に二連星の打ち方と目外しのカカリについての研究書。

題名:21世紀の碁 第10巻

初段〜

21世紀の碁〈第10巻)

出版社:誠文堂新光社 著者:呉清源
価格:4,000円 発行日:2000/02/04

 上記に同じ。これは第10巻で最終巻。この巻は、二連星の研究がほとんど。僕が読んだのは、この2巻だけ。これ以上、このシリーズ買うつもりはない。やっぱり、4,000円は高すぎ。

以下、現在持ってるけど全くの手付かずの本に、
『進化する布石構想』、『世界のミニ中国流研究』があるんですが、これらは、いずれ追加します。


最終更新日 2004/03/08