カカったあと、オオゲイマ受けに受けられた場合は、他の場合と毛色が違います。コゲイマ受けの場合と同じように、(下図参考図参照。)スベリで形を決めるのは、定石としている本を一冊だけみつけましたが、ほとんどの本では白良しとして、定石とはされてはいませんでした。
《 参考図 》
だいたい上の参考図が基本定石とされているのなら、小ゲイマ受けに受ける人は誰もいません。理由は、もちろん地がこのほうが得だから。もっとも、部分的に損していても全局的に見たら黒良しになるのなら、これも一法ですが。
しかし、通常は、白が大ゲイマで受けてきた場合には、三々入りが基本定石とされています。ですから、この三々入りは、他のカカリから三々入りよりもよく知る必要があるようです。(なお、実は僕も現時点、よく分かってなかったりします。今から、このコーナーを作りながら勉強する予定。(^_^;) )
使用するタイミング と定石の分かれ |
大ゲイマで受けられた時、即、入る。なお、これは基本定石。 |
【 白4でQ17のオサエ 】
通常は、緩い手でいけないのだが、右辺の黒がすでに二間に開いていた場合は、これもいい手となる。
【 黒5の這いですぐにハネ継ぎ 】
これは、白にオサエの方向の選択権を与える手となる。なお、白がどちらを押さえても、基本図の定石の変化図とは異なったものとなります。
続き。
【 白6でP17のオサエ 】
これは当然、考えられる手です。悪手ではありません。ただし、以下、難解な戦いが予想されるので、初心者の本には、まずやめたほうがいいと書かれています。戦いが好きで、基本図の変化では納得いかない人なら、このオサエは使ってもいいと思います。
続きです。
さらに続きです。
【 黒7でP17の這い 】
この這いは実利で多少、得をしても白の外勢が鉄壁となってしまうため、黒、悪いとされている。
上の図、右上隅図に補足。
なお、この図で、コウが残っているなら、すぐに手入れをしとおけばいいのではと思う人がいるかもしれません。ところが、これは、黒、全体が封鎖されているともかく、黒の生死に関係なく、全局的に見たら、それほど大きい手ではない。つまり、手入れもヨセの手なのです。(逆ヨセ)
ですから、すぐに手入れするのは、黒は損ということになります。意味、分かりますか?
【 黒7でO18のスベリ 】
このスベリは、マギレの手。基本図の変化では、形が決まって面白くないので、のちのちにまぎれる可能性がある変化に誘っている。
上の図の左下隅図について補足
【 黒7でP18のコスミ 】
このコスミは、O18のスベリより策のある手。これもはやり白が受けそこなうのを狙った手だが、このコスミの場合、基本定石の形の意味をよく分かってない人には、はめられたことさえ、気がつかない可能性もある。
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基本図最終図と上図右上隅図との違い
それは、なんと言っても利き筋に大きな差があることです。なお、これは、この隅の死活が完全に分かっている人にしか分からないです。全く意味の分からない人は死活力が足りません。まず死活を勉強しましょう。
左の2つのような利かし方で白が得する例です。(なお、図は僕が適当に考えたやつなので、間違いがあるかもしれせん。でも、それは、気にしないで、言いたいことの意図だけ汲み取ってください。)
なんか変な図で申し訳ありませんが、(^_^;) これが利き筋があることの利点の一例です。実際には、もっといろいろあります。
ところで、 これに対して、P18のコスミに白がはまった出来上がり図は、こんな利き筋はありません。その差がはまりなのです。ちょっとしたことに思えるようですが、実力が僅差の相手や上手と打つ場合は、バカには出来ません。なんとなくでも分かって頂けたでしょうか?
【 黒13でO15のノゾキ(悪手) 】
このノゾキは、知らずにうっかり打ってしまいそうな手と思いますが、実は悪手。確かに、白が素直に継いでくれたら大もうけとなるんですが、反撃されると最悪の展開となってしまいます。
【 黒13でO16のキリ(悪手) 】
このキリは悪手というか無理手。ゲタで取られちゃいます。基本の手筋ですね。
【 定石後の利きについて(追加) 】
上のほうの図で、利きについて述べましたが、もう一つだけ気になる点があったので、追加します。