8.カカリから三々入り >

8-3

 小ゲイマ受け

1つ戻る

Topに戻る

 かかったあと、相手がコゲイマ受けで受けてきた場合は、一間トビ受けの場合より、さらに、三々に入る手は、ない手です。理由は、もちろん狭すぎるから。この三々入りが打たれる時は、カカったまま放置された石が攻められた時のサバキの手段か、中盤以降、隅の三々入りが大きくなった時でしょう。
 従って、好んで使うものではありませんが、知っておく必要はあります。

使用するタイミング
と定石の分かれ

主に放置されたカカった石が挟まれて、進退、極まりなくなった時。ただし、黒は先手にはなるが、白の外勢は黒の実利を大きく上回り、部分的には、かなり黒が損な分かれとなる。ですから、出来ることなら入りたくない三々入りです。


【 黒11の継ぎを省略すると黒死 】

この継ぎは本当に大事な一手、省略すると、有名なハネ殺しの筋で、簡単に死んでしまいます。代表的な手順だけ示しておきましょう。

 


【 黒11の継ぎでO16のキリ 】

 これは、基本図で、R11の白石が、Q10にあったのなら、考えられます。黒は継いでしまうと隅の生きは確定する代わりに、白の外勢も固まってしまうのが不満で、戦いに活路を見出そうという手です。ただし、白に正しく応じられると、黒の苦戦は必至です。周りの状況が良ければ黒も打てるんですが、三々に入るくらいだから、通常は、外は白が有利な状況じゃないでしょうか。


【 白8でP17の押さえ 】

この押さえは、例えば、上辺がすでに黒の勢力圏で、上の図のように、黒11の時、デギられると危ない場合に主に用います。白は、地では、少し損しますが、右辺方向への厚みが充分なので、この変化をたどっても悪くはなりません。むしろ、この変化のほうがいいケースも多々あると思います。

なお、P17に押さえた後のことで注意点がひとつ。


【 白12のケイマ継ぎについて 】

基本図通りの進行で、黒が黒11と継げば、隅生きが確定し、将来、黒からいつでも好きな時に、O16と切られる嫌味が残るので、白も、この断点を必ず継ぐ必要があるのですが、この継ぎに、基本図では、ケイマ継ぎという継ぎかたになっています。この継ぎかたについて、少し補足です。