10.その他ある条件下での三々入り >

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観音ビラキ

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 観音ビラキとは、星から両翼に大ゲイマに開いた形で、悪形と代表手と言われている。理由は、隅に三手もかけたというのに、まだ隅が完全に地にならない点に尽きる。従って、実戦で、この形を平気で作ってしまう人は、筋悪の人で、おそるるに足らずなのだが、この形が出来たからと言って、すぐに三々に入るのも考えものだ。というのは、この形に、三々入りすると、無条件で生きる方法はあるのだが、それだと、相手に強力な外勢を与えてしまい、逆に、観音ビラキを好手にしてしまいかねない。従って、通常は、この形への三々入りは、無条件生きがありながらも、コウにするのが、最善とされている。

使用するタイミング

特に序盤。悪形といえど、それを咎めるつもりで、すぐに三々入りするのは、よくない。適当なコウ材がそろった序盤の終わり頃から、中盤くらいに入るのが望ましい。また、とにかく入る前には、コウ材の確認はかかせない。なければ意図的に作る。特に、このコウは、白の取り番のコウとなるので、有力なコウ材が一つもないと、あっさりコウを解消されてしまって話しにならない。なお、もうすでに、相手に外勢を与えても構わないような時期ならば、中で無条件で生きて黒は良い。

定石の分かれ 

そもそも、白が三手もかけたところで、手にすることが出来るわけだから、黒が良い。とは言え、三々入りのタイミングが悪いと、白がよくなってしまうので注意が必要。そういう意味では、この三々入り、難しいとも言える。


【白6でR14の継ぎ】

部分的には、黒を楽に生かすことになり、白、悪いのだが、コウ材に自信がなかったり、外勢を重視したい時には、この継ぎも一法。この継ぎなら、黒に生きられても、外勢にキリが入らないので、厚い。


【黒13でT16のカケツギ】

この定石手順で、黒が無条件で生きる方法です。ただし、地は小さいのに加え、コウで黒が勝った時の図とは、白の外勢が雲泥の差なので、安易に、この手順を選んではいけない。


【コウに黒が勝った時の形について】

黒が無条件で生きるより、コウにするのが普通な訳は、黒がコウに勝った時の白の外勢が、黒が無条件に生きにいった時の白の外勢と雲泥の差があるということだが、その黒がコウに勝った時の図というのを、一応、確認しておきましょう。