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【1】ゲタの基本手筋

ゲタの基本の基本

ゲタは、囲碁を始めた頃、誰でも、すぐに覚える手筋の一つでしょう。従って、よっぽどの初心者でなければ、ゲタがなんなのか知らない人はいないと思う。しかし、この手筋、はたして実戦の必要な場面で、使えているだろうか?使えていないとすれば、それは、本当にゲタを理解しているとは言い難いのでは。(もちろん、僕もですよ。(^_^;) )

ここでは、まず、ゲタの手筋の原型と言える図を見て、この手筋の特徴を改めて考察してみましょう。いろんなゲタの手筋を考えるには、まず、その本質を知っておかなければ、応用が利きませんからね。

ゲタを説明するための図その1

このゲタの原型とシチョウと比較することによって、ゲタについて2つの重要な事柄が見えてきます。

  1.  シチョウは常にアタリになっているので、相手が逃げなければ、その段階で全体を取ることが出来る。それに対し、ゲタは、完全に取るきるためには、この場合では、2手かかる。つまり、シチョウは、ダメが一つ。しかし、ゲタは、ダメが複数である。これは、なんでもないことのようだが、結構、重要なこと。攻めあいの最中で、もし、ゲタで取りたいと思っても、ダメが複数あるため、成立しないこともありえるわけですね。
  2.  シチョウにはシチョウアタリがあると成立しないが、ゲタは、そんなものは関係ない。これも重要。実戦においては、中央においかけることになるシチョウは、成立しないことが少なくない。また仮に、シチョウに抱えた時点で、シチョウが成立していても、シチョウアタリを打たれてしまうという欠点を抱えている。それに対し、ゲタは、そんな心配はない。
      一般に、シチョウでもゲタでも取れる石があった場合は、シチョウで取ろうとすると中央に向かうことになる場合は、ゲタで取ったほうが好手と言われています。

この2つの事柄は、前者がゲタの欠点。後者がゲタの長所と言えるんじゃないでしょうか。別に難しくはないと思う。ところが、ちょっと複雑なケースになると、この基本的なことを忘れていることが多いんですよね。ですから、ここで改めて考えてみた訳です。

ところで、シチョウとの比較とは関係ない話ですが、ゲタの手筋を考える上で、もう一つ知っておいたほうがいいことがあります。それは、ゲタは大きく分けて2つの型に分けられるということ。
 そこで次の図を見て下さい。四隅どれも同じような図ですが、右と左では、一箇所だけ違っています。

ゲタを説明するための図その2

上の図でみた2つのゲタの手法はあくまで基本に過ぎません。そして、実は、すべてのゲタの手筋は、必ず、この2つの手法のどちらかに分類できます。

ゲタの手筋を使用する際は、まず、どちらなのかを考える必要があります。初心者にありがちな(人のことは言えませんけど。(^_^;) )打ってしまってから考えていたのでは手遅れです。もっとも慣れると、一目で分かるようになれるらしいですけどね。

以上で、ゲタの基本の基本について終わります。あとは、もっと手ごたえのある問題を考えていきましょう。

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