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9子局必勝法 from 大阪 (後編)

前回にひき続き第2回です。(どれだけの人がこれを読んでくれているか分かりませんが・・・。(^_^;) )

【3】 コゲイマ受けについて

上手からの隅のかかり方には、まず、コゲイマガカリ、一間高ガカリ、この二つは、互先でもよく用いられますが、9子局においては、さらに、二間高ガカリというのもよく用いられます。
 ところで、前章で、受けるのはコゲイマ受けが良いと書いたのは、これら全ての場合に対してです。本とかを見ると絶対、こういうふうに書いてはありませんが、これで、黒は悪くはならないのです。(ホントですよ。)

ここではまず、一番、基本的なコゲイマ受けの定石を互先と9子局の場合についてアプレットで見てもらいます。

左上隅 :互先での場合 / 右下隅 :9子局での場合

上の棋譜を見て分かるように、9子局では、黒が堅すぎるぐらいに打っていっても序盤の布石の段階では、黒は白に遅れをとることはありません。(堅く打っていくことのデメリットは、手が遅れることなのですが、あらかじめ置かれている9子がそれを補ってくれるのです。)それどころか、白がこのように普通に打ってくれれば、周りで黒がだんだんと固まって、黒は絶対、負けない形となります。

ところで、実戦では、白は上記の棋譜のようには、まず打ってきてくれません。それだけで、不利になるからです。ゆえに白は、自分が薄いと知りながら、開いたりせずに、全体的な布石で打ってくることになります。
 なお、念のため、コゲイマ受けの定石の変化を徹底的に知っておくのもいいと思います。実は、それも習ったのですが、かなり忘れてしまって、ここで紹介できないほどにうろ覚え状態なので、省略させて頂きました。(^_^;)

【4】 白の布石構想に対して

前章で、白は、カカリを簡単にして、隅を決めずにまともに打ってこないと書きましたが、具体的にはどう打ってくることが多いのか、ここでそれをまず紹介します。

つまり、この白のボウシ作戦に黒はどう打てばよいか、これさえ分かれば、黒は勝率がぐんと上がると思われます。

ここで、上辺の囲まれた黒1子(K18)が真中を裂いて、白を攻める・・・。置碁の本とかを見ますと、必ずこう書かれていますし、白の包囲も薄いわけですから、ある程度、強い方なら、これは有望な作戦かと思われます。しかし、初心者が勝とうと思うならこんなことをやっちゃいけないのです。(あくまで、僕は言われたことを書いているだけです。(^_^;) ) それをやっちゃうとそれは白の望むところ、9子局というのに、この上辺に関していえば、すでに、白と黒は、3対1、こんな不利な状況になっているわけです。ここを脱出しようとすれば、必ず、戦いになりますし、初心者には、必ず苦しい展開が予想されます。そんなことをしなくても実はもっといい方法があるのです。

それから、一般に星からのシマリは急がないといろんな本で書かれていますが、それは、互先でのこと。9子局では、もうすでに、星に石が置かれているわけですから、あと2手で完全に隅をほぼ、手中に収めることができます。これを利用しない手はありません。白がスキをみせれば、白の手を無視して、どんどん隅をしまりましょう。

上記の棋譜では、このあと、

 左上隅 黒D18
 右上隅 黒B4
 左下隅 黒Q18
 右下隅 黒N3

ぐらいが、隅の好点となります。どこを打てばよいか分からなくなった時などは、迷わず、上の好点に打っていて悪くはならないです。

なお、上辺をすべて取られて大丈夫なのかと心配になる方もいるかもしれませんが、実は、上辺は、広く見えるだけで、それほど、広くないのです。おまけにヨセの段階になった時に、左右から、ヨセるとかなり削ることも出来るので心配ないです。

【 最後に 】

以上、私が大阪の碁会所で教えて頂いた9子局においての考え方を述べさせて頂きました。私は、これを聞いて、良くも悪くも置碁について自信がつきましたし、勝利率もかなり上がったように思ったので紹介させて頂きましたが、白はそうやすやすと勝たせてくれないのは、変わりありません。たまたま、僕の棋風がこの考え方にあっただけかもしれませんので、あくまで、参考程度、あるいは、なんだこれはと笑う程度にして下さい。(^_^;)
 ちなみに僕は、5子局ぐらいまでは、この考え方は通用しています。

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