黒17の一間高ガカリから、19の一間トビは中原を重視する武宮独特の打ち方。それに対する白20の消しは妥当なところと言える。ただ、その後、黒が21から27と反撃したのはうまかったようだ。
黒29では、O14から打つのも考えられるが、それは攻めの方向としては間違っている。白に中央に逃げ出されると、逆に黒が薄くなってしまう。やはり、本譜のケイマが正しい。
白68の消しに対する黒の応手が大切。J6などと右辺を囲いたくなるが、形勢判断をするとそれでは黒が足りない。よって、本譜の左辺への打ち込み。もちろん、もし、黒が囲って充分なら、この打ち込みの必要はなかった。